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Editer:snow Date:2026-01-10 15:48

天使の恋の扱い方vol03



作 林柚希

わたち、天使のエリザベスなんでし。
これでも、7歳のキャリアを積んでいるでし。
それでもって、今日はホワイトデーなんでしよ。
貰えるアテなんてないんでしけども。
いいんでし。わたちは、仕事に生きる女なんでし。

いつもの場所で、いつもの先輩と合流した。
「先輩、今日はどんなターゲットなんでしか?」
「あなたねぇ、そろそろわたしと言えないの?イッパシの女なんでしょ?」
「それは、わたちのポリシーが許さないでし。」
「でもね~、上級生試験て、面接もあるのよ?確実に落とされるわよ、あなた。」
「ガーン。」青ざめるエリザベス。
「まあ、直ぐにって話じゃないけどね。」と言ってターゲットの書類を見て、ゲッという顔をする。
そして、ちらっとエリザベスの顔を見る。
「あなた、振られたの先月だよね?」
「昔の話でし。クールな女は気にしないでし。」
「本当かしらね~。ま、出掛けましょ!」

また、二人してバイクに乗ると、バウンと下界へ出かけていった。
とある小学校の前に着くと、目立たないところに、バイクを隠して、人間に見えない事をいいことに学校へ入っていった。
「エリザベス、もし無理なら言ってね!他へ回すから。」
「大丈夫でし。クールな女はパーペキでし。」
「…全く、どこで覚えてくるのかしらねぇ。」
「何の事でしか?あっ。」
エリザベスは、歩く先にいた人物を見てビックリして、思わず弓と矢を取り落としていた。

その人物は、チョコ色の髪にチョコ色の瞳だった。
けれど、似ている。ガブリエル君に。
えっと、この子がターゲット?
思わず振り返ると、先輩がうん、と頷いた。
「そうなのよ、この子なんだけど、どう。できそう?」
「そうなんでしか。…やってみるでし。」
数分固まっていたけれど、やっとそう答えた。
矢をつがえて、放つ!
障害もなく、数メートル先にいるので、あっけなく当たった。
「あなた、やるわね~。」思わず、先輩はぴゅーっと口笛を吹いた。
「じゃ、次にお相手に当てるよ!いーい?」
「らじゃ!でし。」
「わかった。んーっと、あ、あそこの花壇で水を撒いてる水色の服を着た女の子よ。」
「あいあい。」
この距離なら、と同じ場所から矢をつがえて打つ。
矢が女の子の背中に当たった。
「あなたも成長したわね~。」
先輩は、凄く褒めてくれた。
「じゃ、呪文を唱えてね。」
「わかた、でし。」
その時だった。その女の子が呼ばれたらしく、こちらへ振り向いた。
「へっ!?」エリザベスは、また弓を落としていた。
女の子は、エリザベス、ソックリの容姿だった。
「わ、わたち!?」
「ベス!考えないで、呪文を言う!」
エリザベスは、目をつぶると呪文を唱えた。
ガブリエル君似の男の子と、エリザベス似の女の子は見つめあったまま、固まっている。

その間に、先輩に促されて、二人ともそそくさと立ち去った。
エリザベスは、いつの間にか、一粒涙を流していた。
先輩は、「良く乗り切ったね!偉い!」と、手放しで褒めてくれた。
そして、その直後の二人を観察して、天国へ帰っていった。


物語の初めは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol1]

物語の続きは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol2]

物語の続きは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol3]

物語の続きは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol4]

物語の続きは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol5]

物語の終わりは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol6]

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