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Editer:snow Date:2026-01-12 03:39

作 林柚希
わたち、エリザベスでし。
当年とって、7歳でし。
いっぱしの女をやるのも、…たまに疲れるでし。
「エリザベスちゃーん!」
やぱし、来たでし。ふぅ~。
「ナレル君でしか?」
「そうそう。」
「廊下は、走っちゃダメでしよ?」
また、ため息と共にそう告げると。
「桃色吐息?ぼ、ぼ、僕に?」
「違うでし!疲れているんでし!」
「そうなの?肩揉んであげようか?」
「いや、いいでしよ。」
こんな会話をしたのがつい2、3日前。
最近、ナレル君は、とんと姿を現さない。
超珍しく、ナレル君の宿舎を訪ねて、
ナレル君の部屋にやって来た。
こんこん。扉を叩く。
「誰?」ちょっと、鋭い誰何(すいか)の声。
「エリザベスでし。ちょっと…」と言いかけたら。
すぐにキィっと扉が開き。
なんだか、げっそりしているナレル君が、そこにいた。
「どうしたんでしか?ナレル君。」
「ちょっと、入って!」
バタン。扉の中は、変わった香りの漂う簡素な部屋だった。
「エリザベスちゃん!」
急にガシッと腕を強く掴まられ、驚くエリザベス。
「人間になんて、ならないよね?」
懇願するかのような、ナレル君。
「はぁ?わたちは、天使でしよ。なるわけないでし。」何を言ってるんでしか、という顔でナレル君を見る。
「ホーッ。良かった。」
心から、安堵したナレル君。
「話が見えないでしよ?どうしたんでしか?」
「実は…。」ナレル君が話すには。
ここ数日、ずっと同じ夢を見るらしい。
夢には、必ずエリザベスが現れ、「わたち、人間になろうと思うんでし」「ナレル君もなってほしいでし。」と言うらしい。
エリザベスは、
「わたちは、天使の仕事に誇りを持っているんでし。人間には、なるつもりないでしから、安心していいでし。」そう、エリザベスが言った時のナレル君の安心しきった顔ったらなかった。
ところが、10日後ナレル君は、失踪したのだった。
先輩の天使や、もっと上級の天使にも尋ねられたけど、思い当たる場所なんて、なかった。
数日後、わたち宛に手紙が届いた。
キレイな字で、ナレルより、と書かれていた。
手紙には、「エリザベスちゃん、僕は宿舎に一番近い山の、誰でも知っている洞窟にいます。エリザベスちゃん、迎えに来てね。」
それだけ、書かれていた。
ビックリしたエリザベスは、
「なんで、あちしが迎えに行かなきゃ行けないんでしか!」と、安心しつつ、怒っていると。
「ハーイ、ベス!」先輩の天使だ。
「どうしたの?ベス?」
「これ、見て欲しいでし。」手紙を渡すと。
「あ、ナレル君ね!良かった、あそこにいるのか。」と安心したようだが、手紙の表裏を見て、霊視して、青くなっている。
「どうしたんでしか?ナレル君は…。」
「大変よ、ナレル君捕まってる!」
「なんでしと!」驚いたエリザベス。
「どうしたら…。」
「早く、討伐部隊を編成しなきゃ。ベスはどうする?」
「あちしも、行くでし!手紙に」
「そう書いてあったわね。行くよ、ベス!」
「わかたでし。」
討伐部隊を編成はしたのだが、エリザベスに迎えに来るように、と書いてあった。相手がどんな手に出るかわからないので、エリザベスが1人で歩き、わからないように、討伐部隊と先輩がついてくる形に決まった。
山の裾野から、てくてく歩く。
「ナレル君、なんだって、そんな事に。」
知らず、汗が滲んでくる。緊張もしている。
そうこうしているうちに、洞窟に着いた。
中は、案内板があり、明かりはある。
徐々に奥にたどり着いたら。
「エリザベスちゃん?」ナレル君の声だ。
「ナレル君?どこでしか?」
「ぶっ。」ギャハハと数人の下卑た笑い声がする。
「お前のガールフレンドは、面白いのな。」
声のする方を見ると、
「あ、でも顔はなかなか可愛いじゃないの。」
女の声だ。
「ナレル君、大丈夫でしか?」
「僕は…、僕は。」
よく見ると、ナレル君の周りに白い羽が散らばっている。
はっとした、エリザベスが、「ナレル君、ちょっと後ろ向いてみてでし。」
ナレル君が後ろを向くと…。
羽が無い。全くといっていいほど無い。
青くなった、エリザベスは、ナレル君の周囲にいる奴らに、「ナレル君に、何をしたんでしか!」
と啖呵を切る。
「ベス!そこまででいいわよ。」
後ろから、先輩の天使が物凄く怒った様子でずいっとエリザベスの前に出る。
「子供じゃ不服なんでしょ。私達が相手よ。」
同時に、エリザベスの心に、
「奴らの隙をついて、ナレル君を連れ出して!」
「わかたでし!」心だけに伝える。
チャキン!ギン!と、剣の打ち合う音がする。
あたちは、周囲とナレル君を見ながら、
「ナレル君、隙をみてこっちに来るでし。」
ナレル君の心にこっそり伝える。
「わかった!」まだ、ナレル君は青ざめている。
当然だ。
隙が出来た!
「ナレル君!」エリザベスがナレル君の腕を掴み。
「うん。」ナレル君も、意を決して。
そうして、洞窟を後にした。
「ナレル君、どうしてそうなったでしか?」
「エリザベスちゃんがお見舞いに来てくれた後にね、また夢を見たんだ。」
「夢でしか?」
「そう。エリザベスちゃんが人間になりたいって言う。でも、お前は、嘘だって、突っぱねたんだ。」
「それで?」
「そうしたら女の声で、あら、バレちゃったのね、って言ってね。」
「そうしたら?」
「女が言うんだよ。エリザベスが大事なら、1人でこの洞窟に来い。って。」
「ナレル君、なんで誰にも言わなかったんでしか?皆、心配していたでしよ?」
「僕も悩んだんだ。そしたらね、言ったら、エリザベスが危ないよ、って言うんだよ!」
「本当に卑怯な奴らでしね!」
「そうなんだよ、僕は馬鹿だった。相談くらい、すれば…。そうすれば…。」
羽を無くさずにいたかも。
「一足先に、帰ろうでし。」
先に帰り、医務室で、先輩天使の帰りを待っていた。
すると、ちょっとひきつった顔をして、先輩は戻ってきた。
「お帰りなさい、でし。」2人して声がそろう。
「ただいま。」
「それで、奴らは?」ナレル君が尋ねると。
「総勢10匹ってとこね。ケチョンケチョンにのしてきたわよ!」
「ケガはしなかったでしか?」
「大丈夫、と言いたかったけど、ちょっとかすったかしらね。」
「あの中に、女がいなかったでしか?」
「いたわよ。真っ先に逃げようとしていたから、もちろん倒したわよ。」先輩は心なしか自慢気?
「あ、それからね。」先輩がひと呼吸置いて。
「ナレル君の羽ね、羽生え薬をつけておけば、3ヶ月後くらいに、キレイに戻るって。」
良かったわね。先輩も、嬉しそうだ。
だが、2人とも、それを聞かずに、眠ってしまったのだった。
物語の初めは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol1]
物語の続きは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol2]
物語の続きは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol3]
物語の続きは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol4]
物語の続きは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol5]
物語の終わりは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol6]
天使の恋の扱い方vol05

作 林柚希
わたち、エリザベスでし。
当年とって、7歳でし。
いっぱしの女をやるのも、…たまに疲れるでし。
「エリザベスちゃーん!」
やぱし、来たでし。ふぅ~。
「ナレル君でしか?」
「そうそう。」
「廊下は、走っちゃダメでしよ?」
また、ため息と共にそう告げると。
「桃色吐息?ぼ、ぼ、僕に?」
「違うでし!疲れているんでし!」
「そうなの?肩揉んであげようか?」
「いや、いいでしよ。」
こんな会話をしたのがつい2、3日前。
最近、ナレル君は、とんと姿を現さない。
超珍しく、ナレル君の宿舎を訪ねて、
ナレル君の部屋にやって来た。
こんこん。扉を叩く。
「誰?」ちょっと、鋭い誰何(すいか)の声。
「エリザベスでし。ちょっと…」と言いかけたら。
すぐにキィっと扉が開き。
なんだか、げっそりしているナレル君が、そこにいた。
「どうしたんでしか?ナレル君。」
「ちょっと、入って!」
バタン。扉の中は、変わった香りの漂う簡素な部屋だった。
「エリザベスちゃん!」
急にガシッと腕を強く掴まられ、驚くエリザベス。
「人間になんて、ならないよね?」
懇願するかのような、ナレル君。
「はぁ?わたちは、天使でしよ。なるわけないでし。」何を言ってるんでしか、という顔でナレル君を見る。
「ホーッ。良かった。」
心から、安堵したナレル君。
「話が見えないでしよ?どうしたんでしか?」
「実は…。」ナレル君が話すには。
ここ数日、ずっと同じ夢を見るらしい。
夢には、必ずエリザベスが現れ、「わたち、人間になろうと思うんでし」「ナレル君もなってほしいでし。」と言うらしい。
エリザベスは、
「わたちは、天使の仕事に誇りを持っているんでし。人間には、なるつもりないでしから、安心していいでし。」そう、エリザベスが言った時のナレル君の安心しきった顔ったらなかった。
ところが、10日後ナレル君は、失踪したのだった。
先輩の天使や、もっと上級の天使にも尋ねられたけど、思い当たる場所なんて、なかった。
数日後、わたち宛に手紙が届いた。
キレイな字で、ナレルより、と書かれていた。
手紙には、「エリザベスちゃん、僕は宿舎に一番近い山の、誰でも知っている洞窟にいます。エリザベスちゃん、迎えに来てね。」
それだけ、書かれていた。
ビックリしたエリザベスは、
「なんで、あちしが迎えに行かなきゃ行けないんでしか!」と、安心しつつ、怒っていると。
「ハーイ、ベス!」先輩の天使だ。
「どうしたの?ベス?」
「これ、見て欲しいでし。」手紙を渡すと。
「あ、ナレル君ね!良かった、あそこにいるのか。」と安心したようだが、手紙の表裏を見て、霊視して、青くなっている。
「どうしたんでしか?ナレル君は…。」
「大変よ、ナレル君捕まってる!」
「なんでしと!」驚いたエリザベス。
「どうしたら…。」
「早く、討伐部隊を編成しなきゃ。ベスはどうする?」
「あちしも、行くでし!手紙に」
「そう書いてあったわね。行くよ、ベス!」
「わかたでし。」
討伐部隊を編成はしたのだが、エリザベスに迎えに来るように、と書いてあった。相手がどんな手に出るかわからないので、エリザベスが1人で歩き、わからないように、討伐部隊と先輩がついてくる形に決まった。
山の裾野から、てくてく歩く。
「ナレル君、なんだって、そんな事に。」
知らず、汗が滲んでくる。緊張もしている。
そうこうしているうちに、洞窟に着いた。
中は、案内板があり、明かりはある。
徐々に奥にたどり着いたら。
「エリザベスちゃん?」ナレル君の声だ。
「ナレル君?どこでしか?」
「ぶっ。」ギャハハと数人の下卑た笑い声がする。
「お前のガールフレンドは、面白いのな。」
声のする方を見ると、
「あ、でも顔はなかなか可愛いじゃないの。」
女の声だ。
「ナレル君、大丈夫でしか?」
「僕は…、僕は。」
よく見ると、ナレル君の周りに白い羽が散らばっている。
はっとした、エリザベスが、「ナレル君、ちょっと後ろ向いてみてでし。」
ナレル君が後ろを向くと…。
羽が無い。全くといっていいほど無い。
青くなった、エリザベスは、ナレル君の周囲にいる奴らに、「ナレル君に、何をしたんでしか!」
と啖呵を切る。
「ベス!そこまででいいわよ。」
後ろから、先輩の天使が物凄く怒った様子でずいっとエリザベスの前に出る。
「子供じゃ不服なんでしょ。私達が相手よ。」
同時に、エリザベスの心に、
「奴らの隙をついて、ナレル君を連れ出して!」
「わかたでし!」心だけに伝える。
チャキン!ギン!と、剣の打ち合う音がする。
あたちは、周囲とナレル君を見ながら、
「ナレル君、隙をみてこっちに来るでし。」
ナレル君の心にこっそり伝える。
「わかった!」まだ、ナレル君は青ざめている。
当然だ。
隙が出来た!
「ナレル君!」エリザベスがナレル君の腕を掴み。
「うん。」ナレル君も、意を決して。
そうして、洞窟を後にした。
「ナレル君、どうしてそうなったでしか?」
「エリザベスちゃんがお見舞いに来てくれた後にね、また夢を見たんだ。」
「夢でしか?」
「そう。エリザベスちゃんが人間になりたいって言う。でも、お前は、嘘だって、突っぱねたんだ。」
「それで?」
「そうしたら女の声で、あら、バレちゃったのね、って言ってね。」
「そうしたら?」
「女が言うんだよ。エリザベスが大事なら、1人でこの洞窟に来い。って。」
「ナレル君、なんで誰にも言わなかったんでしか?皆、心配していたでしよ?」
「僕も悩んだんだ。そしたらね、言ったら、エリザベスが危ないよ、って言うんだよ!」
「本当に卑怯な奴らでしね!」
「そうなんだよ、僕は馬鹿だった。相談くらい、すれば…。そうすれば…。」
羽を無くさずにいたかも。
「一足先に、帰ろうでし。」
先に帰り、医務室で、先輩天使の帰りを待っていた。
すると、ちょっとひきつった顔をして、先輩は戻ってきた。
「お帰りなさい、でし。」2人して声がそろう。
「ただいま。」
「それで、奴らは?」ナレル君が尋ねると。
「総勢10匹ってとこね。ケチョンケチョンにのしてきたわよ!」
「ケガはしなかったでしか?」
「大丈夫、と言いたかったけど、ちょっとかすったかしらね。」
「あの中に、女がいなかったでしか?」
「いたわよ。真っ先に逃げようとしていたから、もちろん倒したわよ。」先輩は心なしか自慢気?
「あ、それからね。」先輩がひと呼吸置いて。
「ナレル君の羽ね、羽生え薬をつけておけば、3ヶ月後くらいに、キレイに戻るって。」
良かったわね。先輩も、嬉しそうだ。
だが、2人とも、それを聞かずに、眠ってしまったのだった。
物語の初めは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol1]
物語の続きは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol2]
物語の続きは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol3]
物語の続きは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol4]
物語の続きは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol5]
物語の終わりは、こちらになります。
[天使の恋の扱い方 vol6]
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