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●詩、小説●
2024-06-07 00:09:57バーチャル学校vol1 15-17
夕飯を終えて、僕、ケー、父さんと母さんで、雑談をしていると先生がやってきた。
「こんばんは、ワンダリング先生」と僕が言った。
「こんばんは、トゥルー」と先生。
ひと通り、挨拶を終えると、早速本題に入って、色々話し込んだ。
生徒指導室の話題も出た。でも、父さんも母さんも僕やケーの味方だった。勿論ワンダリング先生も。話してかなりスッキリできた。
そして、ケーの占いの話も出て、先生が、成果が出たな、と嬉しそうに頷いていた。
だが、『闇協会』の話にみんな、より真剣になった。父さんの『魔法協会』でも、調べてくれたそうで、その3人は、クロウ、スネーク、フロッグというのだそうだ。まず、この3人で間違いないと言った。
その時、「ケケケ。なんの相談ですかな?」下卑た笑い声が響いた!ケケケ。ヒヒヒ。へへへ。
気持ちの悪い笑い声とともに、居間の窓は開いてもいないのに、そこから真っ暗な空間が広がり、数人(数匹?といいたい)の影が見えた。
「我らとお手合わせ願いますかな」真っ黒な翼が生えた老人が言った。
「我が名はクロウ。」ククク、と笑っている。
隣に大きな口の女が立っている。「あたしは、フロッグって言うよ。よしなにね」ケケケと笑っていたのはこいつか。
逆の隣に、長い舌を出した、変な男が立っていた。
「俺はスネーク。よろしくな!」へへへと笑いながら、先の別れた舌をシャーと出している。
僕はこの男、どこかで見た顔だなと思った。
この3人の前には、3匹のあの使い魔が、ケケケと笑っていた。
「母さん父さん、ワンダリング先生。どうしようか?」と僕。びっくりだ。本当に来るなんて。
「本当に来たでしょ?」ケーは得意げだ。
「トゥルーのお父さん、お母さん。杖を!僕が食い止めます」ワンダリング先生だ。
いつの間にか杖を構えている。「あなた、これ!」母さんが、父さんに杖を渡している。
「お前投げちゃいかんよ」父さんが杖を上手く受け取る。
その間に3匹の使い魔が近づいてくる!
「そうだ!」僕は、その左の奴を狙って呪文を唱えると、真ん中の奴を狙って「テレポート!」と唱えた。左の奴に、真ん中の奴が重なって、ボンッ、と2匹とも消えていった。
「やった!」思わずガッツポーズする。
「トゥルーやるじゃん!」と、ケーとはハイタッチする。「トゥルー、やるね~!」ワンダリング先生だ。
父さんと母さんは、残りの1匹に炎の呪文で対抗して、消し去った。
「ほぉ~やるなぁ」クロウは余裕綽々だ。
「あのくらい、アタシだって」フロッグはまだケケケと笑っている。
「我ら相手に上手くいくかな?」スネークだ。ハテ、どこかで聞いた声だと思い、そして近づいてきたスネークを見て、「あっ」と僕とケー、そしてワンダリング先生が驚いていた。
スネークは、あの生徒指導の担当の先生だった。そして、クロウとフロッグも、ケーが持ってきた先生紹介のパンフレットにバツが書いてあった奴らだった。
バーチャル学校vol1 16
スネークとフロッグが近づいてきた。
「じゃ、俺から行くよ」スネークが呪文を唱えると、バシーンと音がして、母さんとケーが「うっ」と呻いた。
「俺は女が好きなんだよ。お前らは相手するなよ」へへへと舌を出しながら笑っている。
「不純異性交遊とか言っていたくせに!」と僕。
「俺はいいんだよ。大人なんだから」スネークはへへへと笑いながら、また呪文を唱えている。
「ふざけるな!」父さんだ。父さんも呪文を唱えると、さっとスネークに杖を向けた。すると、スネークの両目に炎が沸き起こり、「うっ」と呻いた。「目、目が…目が」スネークは呻きっぱなしだ。
ケーと母さんは「助かった」「ありがとう」と言っている。
「アタシもいいかい?」フロッグは大口で笑っている。
「あたしは男がいいねぇ」
フロッグが呪文を唱えると、ワンダリング先生が「うっ」と呻いた。
「う…。動け…ない」ワンダリング先生は杖を落とした。
ケーがとっさに「アイツの口に何か放り込んで!」と言った。
一瞬で理解した僕が「オッケー。」
僕がスネークに呪文を唱えると、フロッグの口に向かって、「テレポート!」
スネークはフロッグの口の辺りに重なって、2人して「ギャー」と言っていた。
ドカンという爆発音とともに、真っ黒な異空間は無くなり、2人は落ちていって、遠くでドサッと音がした。クロウは、羽をバサバサと動かして飛んでいる、というか浮いている。
「助かったよ、トゥルー、ありがとう。」ワンダリング先生は、杖を拾うと、クロウを睨みつけている。
「トゥルー、君は魔法陣を張ってくれ!奴の顔だ!」先生は、父さんと母さんにも指示した。
すると、クロウの顔全体に炎がたくさん現れ、「ギャー!」という叫び、それに羽にも、炎があふれ出た!
「応援が来たのね!」母さんだ。
「応援?」一体どこからだろう。僕は詠唱も忘れて母さんを見た。
「応援を呼んでおいたの。これで良かったかしら?」母さん、ナイス!
「魔法協会』の者です。皆さん無事ですか?」リビングの窓の外から今度はポウッと柔らかな光とともに、10人くらい、白い服を着た人たちが浮いていたようだった。
「はい、無事です。」ワンダリング先生だ。
「ワンダリングさんだね。お仕事お疲れ様です。後は我々に任せてください」
「あの、クロウとスネークとフロッグはどうしたか、知っていますか?」と僕。
「奴らのトドメは我らでさしましたから、大丈夫。君は勇敢だね!」と魔法協会の人が褒めてくれた。
「いえ、あの、ありがとうございます」ペコっとお辞儀した。
「あの、校長先生はどうなりますか?」ケーだ。
「ああ、それなら予めワンダリング先生から連絡が来ていてね、我らの仲間が拘束しているはずだよ。もう大丈夫」ニコっと笑った。
一同、ホッとしたのだった。
バーチャル学校vol1 17
後日、学校に行ってみると、クロウ、スネーク、フロッグは単身赴任で他校へ行ったことになっていた。
彼らの評判を聞くと最悪で、先生としてはかなり生徒から嫌われていたのだった。
校長先生は、病にかかったとかで、他の校長先生が来ることになっていた。
ケーと、「ひょっとして、この学校無くなるのかな」と気落ちしていたけれど、無事に済みそうだ。
ワンダリング先生はというと、もう少し学校にいるそうだ。正直、すごくホッとした。
あ、そうそう僕は後で「テレポートをあんな使い方しちゃいかん!」と『魔法協会』のお年寄りの人に怒られてしまった。
「ワシらが、魔法陣張って事なきを得たがの、大爆発起こしておったよ」と言われてしまった。
「存在に存在をテレポートしちゃいかんよ」もう、念を押されてしまったのだった。
無事に解決したけれど、僕の『魔法』の勉強はまだまだこれからのようだった。
この作品は、とある編集部へ送った投稿作品です。
がんばって書いたら、どう考えても規定枚数を超えてしまいました。
だけど、熱意が伝わっていいかも、と送ってしまった作品です。
もちろん、選外にもれてしまいましたが。
この先も続きますので、楽しみにしていてください。
物語の初めは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 01
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 02
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 03
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バーチャル学校 vol1 14
物語の終わりは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 15-17
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バーチャル学校vol1 14
僕とケー、スカイハイとアイちゃんは散々文句言いながら、途中でワンダリング先生と別れて教室に戻ってきた。
下校途中で、今日もケーに家に来てほしいことを伝えた。
バタン。学校から帰り家のドアを閉めると、心なしかホッとして、「母さん、ただいま!」大きな声で言う。
ベランダから「おかえり!」母さんの元気な声がかかる。
服を着替えると、母さんに生徒指導室に呼ばれたことを伝えた。
びっくりして母さんは、話を聞いてくれる。そして、先生とケーが今日も来ることを伝えた。
自分の部屋に戻ると、ほぉ~っとため息が漏れた。今日は緊張したなぁ。あンの、生徒指導室の先生には腹が立ったが。
それはさておき。残りの『魔法の書 中級編』を読み終わらなくちゃ。あとは、この項だけだ。その項目には、こう書かれていた。『テレポート』。
テレポートとは瞬間移動の魔法なのだけど、一般の人々には、知られてはいけない、とされていた。またイメージの特訓だ。コピー用紙を2枚用意して、片方に消しゴムを置いた。それぞれに魔法陣を張ると、消しゴムに呪文をかけ、もう片方にこう言い放った。
「テレポート!」消しゴムは、徐々に姿を消したと思っていたら、「トゥルー?」母さんの声が小さくドア越しに聞こえる。
「いっけね!」消しゴムは、もう片方のコピー用紙の上に乗っていた。ホッとしてよく見ると。「げっ。」消しゴムは、2つに割れていた。またやり直しだ。
その時、「トゥルー?いるの?」カチャ。
部屋のドアを開けて、ケーと母さんが部屋に入ってきた。
「ケーちゃんが来たからね。…あなたの事、信用しているわよ」
ウインクすると、母さんは部屋から出ていった。ま、いっか。これはまた今度で…。
「トゥルー?いい?」ケーがやって来た。ケーは学校での出で立ちと一緒だ。
「いいよ。来てくれてありがとう。」一応、部屋全体に魔法陣を張る。
僕を見て、ケーはなんとなくわかったようだ。
「トゥルー、今夜、何かがここに来るよ」ケーが真剣なまなざしで言う。
「ケー、それって。…予知かい?」思わずブルッときた。
「そう、ええとね、ワンダリング先生の本で、力が増したみたい」ふふっと笑うケー。
「それとね」ケーは学校入学の時に渡された、先生紹介のパンフレットを出してきた。
あれ?マルバツがついている。「このマルバツは何?」僕は思わず聞いた。「先生の顔写真を見てね、予言というか、占いをしてみたんだ」ケーは自信ありげだ。
「それで?」僕はまだ話が見えてこない。
「先生の中で闇協会に加担している奴にバツ印をつけたよ!」ケーはどうだ言ったぞ、といった風だ。
「えっ」僕は、かなり驚いている。
「じゃ、この校長先生と、…。三人の先生が加担している可能性が…」僕はそれを聞いて思わずごくりと唾を飲み込んだ。
「その確率は高いね。絶対、当たってるって!」ケーがすごく先が見えているようだ。
「すごいね、ケー、後で母さんと父さんとワンダリング先生にも話そう。」僕はワクワクしてきた。
「そうだね。」ケーはニッコリと笑って答えた。
話を終えると、ちょうど父さんが帰ってきたのと、夕飯の時間がきたのだった。
この作品は、とある編集部へ送った投稿作品です。
がんばって書いたら、どう考えても規定枚数を超えてしまいました。
だけど、熱意が伝わっていいかも、と送ってしまった作品です。
もちろん、選外にもれてしまいましたが。
この先も続きますので、楽しみにしていてください。
物語の初めは、こちらになります。
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バーチャル学校vol1 13
コンコン。ドアを叩く。生徒指導室の前で、僕とケーはゴクン、と唾を飲み込んだ。
「どうぞ」どこかで聞いた声だ。
「失礼します」ケーが先に言って、ドアを開けた。
ドアを開けた先にいた人物を見て、僕は驚いた。
「スカイハイじゃん」僕が驚いた声で言った。
「アイちゃん!どうしたの?」ケーも驚いている。
「あれ?トゥルー…だよな?」スカイハイが答えた。
「ケーちゃん。どうしたん?」アイちゃんも驚いている。
「僕たちも、生徒指導室に呼ばれたんだよ」僕は生徒指導の担当者を睨みつけるように言った。
「そうなのよ。アイちゃん達は?」ケーが訊いた。
「僕たちもなんだよ」スカイハイが苦々し気に言う。
「頭きちゃうよね!」アイちゃんも怒っているようだ。
スカイハイとアイちゃんも同じクラスの同級生で、たまに話すことがある程度だ。
スカイハイは、こう言ってなんだが外人のような顔立ちで女子に人気だったのを思い出した。だから、いつの間にか、ヒーローみたいで『スカイハイ』とあだ名がついた。
アイちゃんも、可愛い顔立ちで、男子受けはなかなかだ。だけど、アイちゃんは本名なのか、あだ名なのかは知らない。
ただ、スカイハイは片足が、義足なのだった。アイちゃんは、左手だったかが義手だ。でも、良い奴らだと思っている。
「一通りそろったところで」キーキー声で生徒指導の先生の声は聴きづらいなぁ。いっそ言ってやろうか?
「私たちは憂慮しているのだよ」自分に陶酔しているように言う。
「君たちは揃いもそろって、ナニかね?不純異性交遊しているのかね?」目が楽しそうだ。
「私達は、そんな事をしていません」ケーが言い放った。
「私たちは怒っていますとも!」アイちゃんが答えた。
「証拠も揃っているんだよ?」愉悦を含んだ、キーキー声で奴は言う。
「証拠?」スカイハイが眉根を寄せた。
「それなら見せてもらいましょうか!」僕が言い放った!
「これは、君たちじゃないのかね?」ほんとにムカつく奴だ。大きく引き伸ばした写真に、夜、僕の家の前で、僕とケーが写った写真と、同じくどこかの家の前に、やはり夜の写真でスカイハイとアイちゃんが写っているものだった。
「なんだこれ?」スカイハイが大声で言った。
「プライバシーという言葉を知らないんですか?あなた方は!」スカイハイの言葉に一同頷く。
「個人情報保護法違反してないといいですが!」僕はケーの言葉にちょっと驚いたけど、顔には出さなかった。
「え、いや、…だから。そんな話じゃなく、こんな時刻にナニをしているのかということだよ、君たち」キーキー声で言った。
「僕たちは幼馴染ですよ」スカイハイの言葉だ。
「そうそう。だから、私の家で一緒に帰りの遅い両親の代わりに留守番してもらっているんですよ」アイちゃんが答えた。
あ、そういう事なんだ。僕は得心した。
「私たちも、親子ぐるみのお付き合いですよ。何が悪いんですか?」ケーも負けてない。
「そうですよ。いつも僕の母が一緒にいるのに、何が悪いんですか?」僕も言った。
形勢が不利と見たのか、何も言わなくなった。
考えて、また生徒指導の担当者はキーキー言った。
「君たちは学生だし、また身体障碍者でしょ?」僕はウルサイなぁと思いながらガシガシ頭を搔いていた。
「ナニかあってからじゃ遅いんだよ、君たち」やっと、考えがまとまったのか、奴が言い放つ。
「大人の話は、聞くものだよ?」キーキー声に、腹が立ってきた。
何を言ったらいいか、考えあぐねていた。このままじゃ、悔しすぎる。
コンコン。その時ドアを叩く音がした。誰だろう?
皆がドアに注目している。
「失礼します」その声を聞いて、味方だー!僕は嬉しくなった。
「誰ですか?呼んでもいないのに」奴はキーキーウルサイ。
「ワンダリングです」悠然と現れると、言った。
「なんの話ですかな?私の担当の学生相手に」ワンダリング先生も、心なしかニラみつけている。
「いや、ですからね、彼らは不純異性交遊をしているんですよ」また奴は言っている。
「そんなこと、していません」ケーが憤慨して言った。
「その不愉快な言い回しを止めてもらえませんか?」スカイハイが静かに言った。
「とまぁ、こんな調子で大人の話を聞こうとしないんですよ」奴は、キーキー耳障りだ。
「大人の話を聞くように、諭してくれませんかね?」非常に嬉しそうだ。できるもんならやってみろ?といった感じだ。
「彼らは、私が預かった大事な生徒だし、信頼しています」先生が言い放った。
「不純異性交遊なんてしていませんよ。僕が保証しています」フンっと鼻を鳴らしそうな勢いで言った。
「大体、疑えばいいというものじゃないでしょ?先生も!」ワンダリング先生も内心、怒っているようだ。
「それは!…そうですが…」奴は、非常に悔しそうだ。
「この話は、ここまで!」ワンダリング先生が言うと、皆を見て言った。
「さ、話は終わった、皆、遅くなるから気を付けて帰りなさい。」
「はーい。」僕たち生徒一同、ホッとしたのだった。
この作品は、とある編集部へ送った投稿作品です。
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バーチャル学校vol1 12
チュンチュン。小鳥の鳴き声にうっすら目を開ける。僕、トゥルーは目を覚ました。
昨日は、解散からすぐに『魔法の書 中級編』の残りを読んでしまおうと思ったけれど、次々に起こることに疲れたのか、あの後眠ってしまったのだった。学校で、ケーに話そう。
今日は早めに目覚めて、なんとなく気持ちいい。よしっ!頑張るぞ。
朝食を食べると、学校に早めに行った。
校舎に入ったところで「おっはよ。早いね。」
シッポでくるりんと僕に巻き付いてくる。
「おはよう。ケーも早いね。」僕は挨拶を返した。
(ケー、昨日すぐに解散しちゃったからさ。後で話したいんだけど、いい?)『心の通信』を早速した。
(いいよー)。ちょっとびっくりした表情で僕を見ている。
「んじゃ、後で」僕は、トイレに行った。
「おはよう。トゥルー」先生だ。
「おはようございます。ワンダリング先生」僕はペコっとお辞儀した。
(昨日は大変だったね)。『心の通信』だ。
(先生も、大変でしたね。あの出で立ちには、びっくりしましたよ)。
僕はあの時の先生を思い出しながら言った。
(いやぁ、襲われるとは思わなくて。トゥルーも学校で心してほしい)。先生は用心深く言った。
(わかりました)。僕も用心して短く答えた。
「宿題は進んでいるのかな?」
「順調です。でももう一冊まではなかなかいかなくて」
「そこまで早くなくていいよ。頑張ってくれ。それじゃ」先生とは、そこで別れた。
トイレから教室に戻ると、ケーが待っていた。
「トゥルー!」なんだか動揺しているようだ。
「どうしたの? ケー?」と僕。
「生徒指導室に呼ばれたの。どうしよう」オロオロしている。
「大丈夫、僕も一緒に呼ばれたんじゃないの?」僕は決意した。
絶対にケーは守るよ、父さん、先生。
「うん、なんだろう?」ケーは呼ばれた理由に気づかないようだ。
僕はわかった。「おそらく、僕ん家に遊びに来ているから気にくわないんだろ?奴らが」だんだんムカついてきた。
「奴ら?」ケーはハッとしたようだ。
(おそらく昨日ワンダリング先生を襲った奴らだよ)。
僕は、わからないようにポケットの人形を握りしめた。
(そうなの?)ケーも『心の通信』に集中している。
「まぁ、なんでもいいよ。いつ来てくれって?」絶対ケーは守る。
「それが、放課後だって」
「そっか。ま、大丈夫だよ。お説教くらい」僕は、落ち着かせようと優しく言った。
「ケーは僕が守るから。大丈夫だよ」僕は、決意を込めて言った。
「うんっ。」ケーはなんだか嬉しそうだ。
キーンコーンカーンコーン。
学校の鐘が鳴った。
「授業が始まるから後で。」僕は、ケーに言った。
「了解!」ケーも元気が出てきたようだ。
今日の一通り、学校の授業がようやく終わった。
まどろっこしかった。なんだかすぐに対決したくて。だけど、奴らはたかが子供だと思っているハズなのになんで僕たちに目をつけたんだろう。僕はワンダリング先生に心の通信を繋いだ。
(先生、今忙しいですか?トゥルーです)。
(ああ、トゥルー?大丈夫だよ)。多分、どうしたの?って顔をしているに違いない。
(僕とケーが、生徒指導室に呼ばれたんです)。今思い出してもムカついてくる。
(なんだって!?君たちが?)先生もそこまでするとは思っていなかったのだろう。驚きを隠せないようだ。
(そうなんです。多分ケーが僕の家に遊びに来るのが気に入らないのだと思います。)
(まぁ、それは詭弁だろうけど)。先生も奴らだとなんとなくわかったようだ。
(そうですね。奴らだろうと思います)。と僕。
(僕もそう思う。気を付けてくれ)。先生は用心深く掠れた声で言った。
(そうします。一応、先生にも連絡しました)。これでいい。
(僕も後から、生徒指導室に行くよ)。安心できる。これなら大丈夫。僕はそう思った。
(お願いします。)僕はこれで生徒指導室へ行っても大丈夫だろう。
「トゥルー?」ケーが気づかわし気に見つめている。
「大丈夫だよ、ケー。ワンダリング先生に連絡したから」と僕。
「ああ。連絡したんだね。じゃ行こうか」ケーは心からホッとしたようだ。
「そうだね。」と僕は短く応えた。
僕たちは教室を後にして、生徒指導室へ向かったのだった。
この作品は、とある編集部へ送った投稿作品です。
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だけど、熱意が伝わっていいかも、と送ってしまった作品です。
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バーチャル学校vol1 11
校長先生…。思ってもみない単語を口にして、皆思い思いの顔をしていた。
「まずワンダリング先生」と父さん。
「君は、昼間、トゥルーとケーちゃんを守ってくれ。そして教師として教えてやってほしい」
(皆、心してくれ!)父さんの『心の通信』だ。
皆、ハッとしてそれでも父さんの顔を見ないようにしている。
(アチラの陣営にここはバレている。くれぐれも言葉には気を付けてほしい)と父さん。
(特にトゥルー!)父さん。(は、はいっ)。
僕は、急に呼ばれてドギマギしていた。
(魔法の話は極力しないこと。最低限にしなさい)。父さんは、優しく言ってくれた。
(わかりました。父さん)。僕はここは話を何でも聞くつもりで答えた。
(それから、ケーちゃんを守ってやってくれ)。と先生だ。
(わかった、先生)。僕は絶対に戦うのだ。そう意気込んで答えた。
(ケーちゃんも、トゥルーやワンダリング先生の助けになってね)。これは母さん。
(わかりました。トゥルーのお母さん)。とケー。ケーも意気込んで聞いている。
(これ以上は、普通でいいでしょ、あなた)。と母さん。
(そうだな)。父さん
(僕も魔法陣を張った。大丈夫。普通に話していいよ)。
父さんは、皆を安心させるように努めて明るく言った。
一同、ホッとして、話を進めた。
「まずは、校長先生だが、僕も調べてみるよ」と父さん。
「私も!調べてみます」とケー。
「助かります」とワンダリング先生。
(昼間、校長先生と戦闘になるようなら、僕達に必ず声をかけてくれ)。
父さんの『心の通信』だ。やっぱり頼りになるなぁ。
(それと、校長先生を詮索するような事はしなくていいわよ)これは母さんだ。
「僕はじゃ、何をしたらいいの?」と僕。
「僕が教師として、教えるから。大丈夫だよ」とワンダリング先生。
「私は家を守っていればいいのね」と母さん。
「そうだな、母さんよろしく頼む」と父さん。
「あ、そうそう。君たちに宿題の本を渡すのを忘れていたよ」とワンダリング先生。
(トゥルー君はなかなかの見込みが早いようだ。今回は、早めに渡しておくよ)。
ワンダリング先生が『心の通信』してきた。
(魔法の本ですか?)と僕。
(そうだよ。)と先生。
先生は、本の表紙をチラっと見ると、僕に裏返して渡してきた。
ケーにも同じ動作をして、渡してきた。
(念のためな。わからないことがあったら、言ってほしい)。と先生。
「先生、ありがとうございます」二人して答えた。
今回は、これで解散したのだった。
この作品は、とある編集部へ送った投稿作品です。
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バーチャル学校vol1 10
夕飯を食べ終わり、父さんと談笑していると、まず、ケーがやってきた。
「こんばんは、トゥルー、お父さん、お母さん」とケー。
「こんばんは、ケー」と僕が答えた。
「いらっしゃい。ケーちゃん」これは、父さんと母さん。
そして、ケーとさっき話していた「心の通信」について話していると。
今度は、ワンダリング先生が来た。
「こんばんは、ワンダリング先生…」僕は何か、違和感を感じた。
「誰ですかな、君は?」と父さん。
「あなたは誰ですの?」と母さん。
「誰っ!?」とケー。
「誰だ!」と僕。
しばらくすると、嫌な笑い顔をつくり、キーキーと変な声で話し始めた。
「ココデ、ナニヲ、シテイル。」ケケケ、とそいつは笑った。
やはり、先生じゃない。父さんは、呪文をブツブツ呟いて、そいつに言った。
ボンっと煙が上がると、そいつは昼間学校で見た使い魔だった!
「父さん!アイツだ!」僕は思わずしゃべる。
「わかっている。君は誰の使い魔だ!」父さんの迫力もすごい。
「ケケケ。コウチョウセンセイ、トイッタラワカルダロ?」ケケケ。
やたらと笑うそいつは不気味でとても腹が立つ。
「何のお使いで来たの?」母さんだ。
「オマエタチニ、センセンフコクヲシニキタ」ケケケと笑っている。
「それだけなのか?」僕は言った。
「ソレダケダ」ケケケ。
目の前の奴はただのお使いか。じゃ、帰ってくれ!と言ってやろうかと僕は思った。
父さんが、また呪文を唱えた!そいつは驚いた顔をすると、バチン!と音がして消えていった。しばらく一同、硬直していたが、父さんが言い始めた。「まぁ、いい。こうなるとワンダリング先生が心配になるんだが…」
「あなた、先生が来ましたよ」母さんが玄関から大きめの声で言っている。
「そうか」うむ、と頷く父さん。
そして父さんは、僕の方を向いて、「さっき見たのが、昼間見た奴、なのか?」と父さん。
「そうなんだよ」と頷く僕。
「先生と一緒に見たから間違いないよ」
僕は、またも、しかも家で観るとは思っていなくてかなり驚いた。
その時、リビングにワンダリング先生が入って来た。
「昼間いた奴、ってトゥルー、奴が現れたのかい?」驚いている先生。
先生は、台風の中でも来たかのような、髪の毛は吹っ飛んでいるし、服も、なんだかヨレヨレだ。
「どうしたのですか?先生。その恰好…」とケー。皆、先生の出で立ちに驚いている。
「襲われたのですか?」と母さん。
「そうなのですよ。昼間に学校で見た奴、数匹に襲われましてね」
先生は、災難だったとコートを脱いで椅子に腰を下ろした。
「退治はしたのですが…」悔しそうな、ワンダリング先生。
「こちらの内情がバレているんじゃないかと思いまして」と先生。
「それはまぁ仕方ない」と父さん。
「こちらの説明もしたいのだが、いいかな?」と父さん。
さっき、現れたニセワンダリング先生の話をして。
「どうやら、息子の後を付けてきたのかもしれない」父さん。
「ここはバレたがしかし」と先生。
「あなた、魔法陣を張り巡らせたから、大丈夫じゃないかしらね?」と母さん。
「それなら大丈夫でしょう」とワンダリング先生。
「今日は、昼間見た奴、恐らく使い魔について話そうと思っていたのですよ」とワンダリング先生。
「まさかアチラから出向いてくるなんて思わなかったな」と父さん。
「使い魔をやっつけるのってどうやるの?父さん」と僕。
驚きっぱなしで、何もできなかったのが悔しかった。
「あなたはどうしたいの、ケーちゃん」と母さん。
「私もトゥルーと戦います」とケー。そう、こなくっちゃ!と僕は思った。
「無理しなくていいのよ?」母さんは心配顔だ。
「でも、もう顔を見られているんだ。母さん、一緒に戦った方が安全だよ」と父さん。
「そうだな、使い魔はまだいいんだよ。やっつける呪文は教えるから」と先生。
「問題は、校長先生、だな」重々しく、父さんが言った。
がんばって書いたら、どう考えても規定枚数を超えてしまいました。
だけど、熱意が伝わっていいかも、と送ってしまった作品です。
もちろん、選外にもれてしまいましたが。
この先も続きますので、楽しみにしていてください。
物語の初めは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 01
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 02
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 03
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 04
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 05
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 06
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 07
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 08
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 09
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 10
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 11
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 12
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 13
物語の続きは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 14
物語の終わりは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 15-17
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バーチャル学校vol1 09
なんだ、知っていたんじゃん。
母さんの作った可愛くて素朴なケーの人形を持って、僕ははそう思った。母さん…、まいいか。
僕は気を取り直すと、また『魔法の書 中級編』を読み始めた。
机の上に、コピー用紙を置き、まず『結界』の張ってみる。本に書いてある通りの呪文を呟き、コピー用紙に手をかざす。
しばらくは、何も起こらなかったのだが。
シュンと空間を切り裂くような音がして、ボワーっとコピー用紙の上だけ、淡い光が現れた。
「本に書いてある通りになった、な。これで、よしっと。」コピー用紙の真ん中に、母さんが作ってくれた人形を置く。
人形の頭に手をかざし、また別の呪文を唱える。
すると、頭がちょっと光って、人形の全身が光り、また元の状態に戻った。
これでいいのか、な?
(トゥルー、初めてにしては上出来よ。ケーちゃんに話しかけてみてね。)
母さんから合格通知をもらったようで嬉しかった。
(母さん?これでいいんだね?)
(そうよ。)母さんは僕をきっと目を細めてみている事だろう。
(わかった。ケーに話しかけてみるよ)。
(ちゃんと本を読んでから、実践しなさいよ)。
母さんも念を押す。魔法とは、怖い側面もあるのだから、と。
(うん、わかったよ)。
僕は、本に再び目を落として、話しかける時の準備と心得を読んだ。
本には、初めだけ、人形に触れていないといけないらしい。
僕は、なぜだかドキドキしながら、ケーに話しかけた。
(ケー、ケー。トゥルーだよ)。大丈夫かな?
何も返事がない、聞こえていないのかな?
(ケー、ケー?僕トゥルーなんだよ。聞こえてる?)
(…。どこから話しかけているの?トゥルー?聞こえるけど…)。
ケーは驚きを隠せないでいるようだ。
(お…!やった!成功! …あ、ごめんびっくりさせて、ごめんよ)。
僕は、嬉しくなって喜んでいたけれど、慌てて謝った。
(うん、なんなの、これ?びっくりしたよー)。
(ええとね、『心の通信』てやつなんだけどね。やだった?)
(へぇ~、『心の通信』ねぇ。トゥルーなら、嫌じゃないけど、驚くね!)
ケーは徐々に慣れようとしているのかな。
まぁ、嫌じゃないのか。心なしかホッとした。
(そうそう、今日ワンダリング先生が家に来るんだけど、母さんから聞いた?)これも伝えとかなくちゃ。
(聞いてるよ。トゥルーのお母さんからは電話でね)。
ケーは電話みたいで便利だね、とも言っている。(そっか。)と僕。
(トゥルー、それからケーちゃん。『心の通信』はあまり長く話すと疲れちゃうから、その辺で止めておいた方がいいわよ)。
母さんの心の通信が入った。
(母さん!?聞いてたの?)
(トゥルーのお母さんですか?)
(そうそう。話は聞いてないわよ。時間を見て話しかけただけ)。
トゥルーの母さんですよ、とも話しながら言った。
(そうなんだ、わかったよ、母さん)。ケーが疲れちゃうよね。
(そうなんですか、わかりましたよ、トゥルーのお母さん)。ケーも納得したようだ。
(じゃあね。)プツン。母さんが心の通信を切ったようだ。
(母さんもああいうから、そろそろ『心の通信』切るね)。
(うんわかったよ、トゥルー。じゃあね)。ケーは残念そうに言った。
(また後で)。ふと、気づくと、人形を強く握りしめていた。
あ、いけない、いけない。大切に扱わなきゃ。
トゥルーは、『魔法の書 中級編』の他の章を読んでいるうちに、(ご飯よー)というお母さんの声に、合わせるようにお腹がぐぅっと鳴って、いそいそと部屋を出たのだった。
この作品は、とある編集部へ送った投稿作品です。
がんばって書いたら、どう考えても規定枚数を超えてしまいました。
だけど、熱意が伝わっていいかも、と送ってしまった作品です。
もちろん、選外にもれてしまいましたが。
この先も続きますので、楽しみにしていてください。
物語の初めは、こちらになります。
バーチャル学校 vol1 01
物語の続きは、こちらになります。
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