詩、小説
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Editer:snow Date:2025-08-21 16:31

作 林柚希
とある放課後。
「すみませーん。」
いつもの通り、基本の運動をしているときに珍しく声をかけられた。
と同時に、校内放送で呼び出された。
私、奈津美は職員室に行かなければならない。
幼馴染の孝太郎に任せようかな。
「孝太郎、お願いしていい?私、呼び出されちゃって。」
「そうだな、いいよ、行ってきて。俺があとやっておくから。」
「頼むね。」
孝太郎はなんだか女の子二人にポリポリ頭を掻きながら、応対していた。
私は、とりあえず職員室へ行ってみる。
「失礼しまーす。」
ガラっと戸と開けてから一礼する。
職員室は、以前タバコとコーヒーの匂いがして、正直立ち寄りたくない場所だったが。
校長先生が代替わりしてから、校内全面禁煙になり、職員室も、空調が効いてるせいか、以前のモヤモヤした感じがない。
「小山先生、どうしましたか。」
「あ、小林、来てくれたか。」
「何の用事でしょう?」
「バドミントン同好会の話なんだがな…。」
「はぁ。」
何のことはない、私の所属しているバドミントン同好会が、私たちが卒業して、このまま人数が増えなければ、廃部?部ではないけれど、同好会を無くそうかという話だった。
「先生!まだ時間があるでしょう?お願いしますよ、まだ後輩もいる事だし、来年まで待ってくださいよ。」
「そうしたい気持ちもわかるが、二人だけじゃなぁ…。」
「いえ、きっと何とかしますから!」
先生は思案顔で、
「そうだな、また二人、入るようなら考えとこう。」
「二人、ですか…、わかりました、何とかします。」
「ありがとうございました。」
一礼して、職員室を出る。
これは困った。
正直、二人もアテなんてない。
友達は別の部活に入っているし、そもそも私たちは三年生。
もう引退時期でもある。
後輩をアテにするしか、…ないのかなぁ。
体育館に戻ってみると、孝太郎がなにやら嬉しそうにニヤついてる。
「どうしたの、孝太郎?」
「それがさ、入部希望だって!」
「入部希望!?ホントに?」
「ああ、それもさ、二人も入りたいって、今見学しているんだよ。」
「ホントのホントだよね!?冗談じゃ、済まさないよ!」
「おっかないなぁ、それなら、聞いてみろよ~。」
ほんとだ、向こうで体育座りしてみている生徒が二人いる。
「あなた方が入部希望者?」
緊張して、二人とも立ち上がって一礼する。
「はいっ、入部希望です。よろしくお願いしますっ。」
「私としては大歓迎だけど、珍しいね、今頃。」
「そ、それは…。」
「先輩たちの模擬試合見て、カッコいいなぁ、と思って…。」
最後の方はごにょごにょして聞き取りづらかったけど、ちょっと照れるなぁ。
孝太郎がなんかニヤついて意味がやっと分かった気がした。
「孝太郎、本当みいたいだね。」
「だろ?びっくりだよ。ところで先生の所へ行ってきたんだろ?話ってなんだったんだよ?」
「それがさぁ。」
簡単に、廃部かも、って説明すると。
ニヤついていた顔が少し青くなり。
「それヤバいだろ?」
「だから、今入部希望って聞いて渡りに船って思ってね。」
「そうだな。」
「とりあえず、ぜひ、入ってもらおう!」
「うん。」
とりあえず、入部までの説明を二人にして、ほっとする。
これなら、来年以降も存続できるかもしれない。
だけど、これがまた波乱の始まりになるとは、この時全然思わずに、ひたすら同好会の四人で嬉しがっていたのだった。
物語の初めは、こちらになります。
バドミントン同好会 1 -不調からの始まりの物語-
物語の続きは、こちらになります。
バトミントン同好会 2 -廃部と入部と-
物語の続きは、こちらになります。
バドミントン同好会 3 -孝太郎と恋バナと-
物語の続きは、こちらになります。
バドミントン同好会 4 -成就と失恋と-
バドミントン同好会2 -廃部と入部と-

作 林柚希
とある放課後。
「すみませーん。」
いつもの通り、基本の運動をしているときに珍しく声をかけられた。
と同時に、校内放送で呼び出された。
私、奈津美は職員室に行かなければならない。
幼馴染の孝太郎に任せようかな。
「孝太郎、お願いしていい?私、呼び出されちゃって。」
「そうだな、いいよ、行ってきて。俺があとやっておくから。」
「頼むね。」
孝太郎はなんだか女の子二人にポリポリ頭を掻きながら、応対していた。
私は、とりあえず職員室へ行ってみる。
「失礼しまーす。」
ガラっと戸と開けてから一礼する。
職員室は、以前タバコとコーヒーの匂いがして、正直立ち寄りたくない場所だったが。
校長先生が代替わりしてから、校内全面禁煙になり、職員室も、空調が効いてるせいか、以前のモヤモヤした感じがない。
「小山先生、どうしましたか。」
「あ、小林、来てくれたか。」
「何の用事でしょう?」
「バドミントン同好会の話なんだがな…。」
「はぁ。」
何のことはない、私の所属しているバドミントン同好会が、私たちが卒業して、このまま人数が増えなければ、廃部?部ではないけれど、同好会を無くそうかという話だった。
「先生!まだ時間があるでしょう?お願いしますよ、まだ後輩もいる事だし、来年まで待ってくださいよ。」
「そうしたい気持ちもわかるが、二人だけじゃなぁ…。」
「いえ、きっと何とかしますから!」
先生は思案顔で、
「そうだな、また二人、入るようなら考えとこう。」
「二人、ですか…、わかりました、何とかします。」
「ありがとうございました。」
一礼して、職員室を出る。
これは困った。
正直、二人もアテなんてない。
友達は別の部活に入っているし、そもそも私たちは三年生。
もう引退時期でもある。
後輩をアテにするしか、…ないのかなぁ。
体育館に戻ってみると、孝太郎がなにやら嬉しそうにニヤついてる。
「どうしたの、孝太郎?」
「それがさ、入部希望だって!」
「入部希望!?ホントに?」
「ああ、それもさ、二人も入りたいって、今見学しているんだよ。」
「ホントのホントだよね!?冗談じゃ、済まさないよ!」
「おっかないなぁ、それなら、聞いてみろよ~。」
ほんとだ、向こうで体育座りしてみている生徒が二人いる。
「あなた方が入部希望者?」
緊張して、二人とも立ち上がって一礼する。
「はいっ、入部希望です。よろしくお願いしますっ。」
「私としては大歓迎だけど、珍しいね、今頃。」
「そ、それは…。」
「先輩たちの模擬試合見て、カッコいいなぁ、と思って…。」
最後の方はごにょごにょして聞き取りづらかったけど、ちょっと照れるなぁ。
孝太郎がなんかニヤついて意味がやっと分かった気がした。
「孝太郎、本当みいたいだね。」
「だろ?びっくりだよ。ところで先生の所へ行ってきたんだろ?話ってなんだったんだよ?」
「それがさぁ。」
簡単に、廃部かも、って説明すると。
ニヤついていた顔が少し青くなり。
「それヤバいだろ?」
「だから、今入部希望って聞いて渡りに船って思ってね。」
「そうだな。」
「とりあえず、ぜひ、入ってもらおう!」
「うん。」
とりあえず、入部までの説明を二人にして、ほっとする。
これなら、来年以降も存続できるかもしれない。
だけど、これがまた波乱の始まりになるとは、この時全然思わずに、ひたすら同好会の四人で嬉しがっていたのだった。
物語の初めは、こちらになります。
バドミントン同好会 1 -不調からの始まりの物語-
物語の続きは、こちらになります。
バトミントン同好会 2 -廃部と入部と-
物語の続きは、こちらになります。
バドミントン同好会 3 -孝太郎と恋バナと-
物語の続きは、こちらになります。
バドミントン同好会 4 -成就と失恋と-
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