詩、小説
オリジナルな詩と小説達
Editer:snow Date:2025-10-24 10:34

作 林柚希
(ワンダリング先生、ちょっといいですか?)僕はワンダリング先生に心の通信を繋いだ。
(ああ、トゥルー君だね。いいよ、ちょっと待ってね。)ワンダリング先生は傍らの先生か生徒と話しているのだろうか。
数分待っていると、やっと先生から許可が出た。
(ワンダリングだけど、いいぞ。)
(先日のアルバイトの件、ケーと引き受けようと思います。)僕はまだ、なんだか頭の端がチリチリしてそれが気にかかる。
(アルバイト?…ああ、ケーさんも引き受けるのだね?)ワンダリング先生は、念を押してきた。
(ケーですけれど、私も引き受けます。)ケーは傍らでニッコリしている。
(そうか助かるよ。それなら今日の夜、トゥルー君の家に集合でいいだろう。)ワンダリング先生はすごく明るく言ってきた。
(わかりました。それじゃ。)ブツッ、と心の通信を切って、僕もケーも終わりにした。
「ケー、全然詳しく話さなかったけれど、よかったかな?」僕はちょっと話したくなってケーと話し出した。
「大丈夫だよ、トゥルー。とりあえずさ、トゥルーの家に集まるわけだし。」ケーも明るい顔をしている。
「そうだよね。僕は考え過ぎなんだな、きっと。」僕は、勤めて明るく言った。
「そうだよ。大丈夫、大丈夫だよ。案ずるより産むがやすしだよ!」ケーにパン!と背中を痛くない程度に叩かれた。
キーンコーンカ―ンコーン。
学校のチャイムが鳴ると、僕達は午後の授業に急いだ。
カッタルイけど、しょうがない。
お昼ご飯、食べ損ねたな。ケーもそうだ。お腹が鳴るなぁ。
午後の最初の授業が終わったら、すぐに食べなくちゃいけない。
バタン。
「母さん、ただいま。」僕は学校から帰って来た。
「トゥルー?おかえりー。」ベランダから、母さんの小さく声が聞こえる。
「母さん、いるの?」もう夕方で、母さんはてっきり食材の買い出しに行っているのかと思っていた。
「いるわよ?いちゃいけないの?」小さく笑っているのだろうか。
「いや、買い出しはいかなくていいの?」言いながら僕は、自分お部屋に戻ると、普段着に着替えた。
「そうだった。ちょっと行ってくるね。」母さんは、慌てて部屋に戻ると出かける用意を始めた。
「了解!」僕は、リビングに戻ると、お菓子と飲み物を手にして、テレビのリモコンのボタンを押した。
テレビは、どこもニュース番組だらけだ。つまらないなぁ。
「父さんは、何時ごろ戻るんだっけ?」お菓子をつまみながら僕が言った。
「お父さん?なんで?」急いで出かける準備は終わったらしく、あとは化粧とバタバタしている。
「今夜、ワンダリング先生が久しぶりに来るって。」僕は、飲み物を飲み干すと、他はないかと冷蔵庫を開けた。
「それを早く言ってちょうだい。」化粧と髪を整えて、「いってきまーす。」と慌ただしくいなくなった。
しょうがない、今のうちに宿題を終わらせるか。
僕は自室に戻った。
二時間後、ケーがやって来た。もうってくらいオシャレになったなぁ、ケーのやつ。
晩御飯は終わっていて、ケーと今後の話を煮詰めようと思った。
「トゥルーの部屋へ来るの、久しぶりだね。」ケーはなんだか照れている。
「そうだね。ケーはあれから占いとか予言とかした?」僕はなんだかケーが見られなくて目のやり場に困った。
「いや、していないよ。トゥルーはどうなの?何か魔法を使ったりしたの?」ケーは僕の部屋の隅々まで知っているくせになんだか見ている。
「ううん。魔法は使っていないよ。」ケーが気になって仕方がない。気にし過ぎだよ、うん。
僕は、無理やりケーから視線を外すと「お茶を持ってくるよ。」と言って部屋から出てきた。ふぅ~、とため息を漏らす。
もうすぐワンダリング先生だってくるんだ。僕はしっかりしなくちゃ、と両手で頬をバシバシ叩いた。
帰った来た母さんに、お茶を淹れてもらうと、それを持ってケーの待つ部屋へ戻ったのだった。
物語の初めは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-01 ワンダリング先生との打ち合わせ]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-02 ケーとの話し合い]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-03 同じ日の夜、僕の家にて]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-04 打ち合わせとプラス宣戦布告]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-05 ワンダリング先生の渡してきた本]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-06 戦いの準備]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-07 闇協会の支部での戦い1]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-08 戦いその2]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-09 戦いの終わり、そして]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-10 調べてまわって]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-11 風変わりな依頼]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-12 新たな戦い]
物語の最後は、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-13 最後の戦い、そして]
バーチャル学校vol4-03同じ日の夜、僕の家にて

作 林柚希
(ワンダリング先生、ちょっといいですか?)僕はワンダリング先生に心の通信を繋いだ。
(ああ、トゥルー君だね。いいよ、ちょっと待ってね。)ワンダリング先生は傍らの先生か生徒と話しているのだろうか。
数分待っていると、やっと先生から許可が出た。
(ワンダリングだけど、いいぞ。)
(先日のアルバイトの件、ケーと引き受けようと思います。)僕はまだ、なんだか頭の端がチリチリしてそれが気にかかる。
(アルバイト?…ああ、ケーさんも引き受けるのだね?)ワンダリング先生は、念を押してきた。
(ケーですけれど、私も引き受けます。)ケーは傍らでニッコリしている。
(そうか助かるよ。それなら今日の夜、トゥルー君の家に集合でいいだろう。)ワンダリング先生はすごく明るく言ってきた。
(わかりました。それじゃ。)ブツッ、と心の通信を切って、僕もケーも終わりにした。
「ケー、全然詳しく話さなかったけれど、よかったかな?」僕はちょっと話したくなってケーと話し出した。
「大丈夫だよ、トゥルー。とりあえずさ、トゥルーの家に集まるわけだし。」ケーも明るい顔をしている。
「そうだよね。僕は考え過ぎなんだな、きっと。」僕は、勤めて明るく言った。
「そうだよ。大丈夫、大丈夫だよ。案ずるより産むがやすしだよ!」ケーにパン!と背中を痛くない程度に叩かれた。
キーンコーンカ―ンコーン。
学校のチャイムが鳴ると、僕達は午後の授業に急いだ。
カッタルイけど、しょうがない。
お昼ご飯、食べ損ねたな。ケーもそうだ。お腹が鳴るなぁ。
午後の最初の授業が終わったら、すぐに食べなくちゃいけない。
バタン。
「母さん、ただいま。」僕は学校から帰って来た。
「トゥルー?おかえりー。」ベランダから、母さんの小さく声が聞こえる。
「母さん、いるの?」もう夕方で、母さんはてっきり食材の買い出しに行っているのかと思っていた。
「いるわよ?いちゃいけないの?」小さく笑っているのだろうか。
「いや、買い出しはいかなくていいの?」言いながら僕は、自分お部屋に戻ると、普段着に着替えた。
「そうだった。ちょっと行ってくるね。」母さんは、慌てて部屋に戻ると出かける用意を始めた。
「了解!」僕は、リビングに戻ると、お菓子と飲み物を手にして、テレビのリモコンのボタンを押した。
テレビは、どこもニュース番組だらけだ。つまらないなぁ。
「父さんは、何時ごろ戻るんだっけ?」お菓子をつまみながら僕が言った。
「お父さん?なんで?」急いで出かける準備は終わったらしく、あとは化粧とバタバタしている。
「今夜、ワンダリング先生が久しぶりに来るって。」僕は、飲み物を飲み干すと、他はないかと冷蔵庫を開けた。
「それを早く言ってちょうだい。」化粧と髪を整えて、「いってきまーす。」と慌ただしくいなくなった。
しょうがない、今のうちに宿題を終わらせるか。
僕は自室に戻った。
二時間後、ケーがやって来た。もうってくらいオシャレになったなぁ、ケーのやつ。
晩御飯は終わっていて、ケーと今後の話を煮詰めようと思った。
「トゥルーの部屋へ来るの、久しぶりだね。」ケーはなんだか照れている。
「そうだね。ケーはあれから占いとか予言とかした?」僕はなんだかケーが見られなくて目のやり場に困った。
「いや、していないよ。トゥルーはどうなの?何か魔法を使ったりしたの?」ケーは僕の部屋の隅々まで知っているくせになんだか見ている。
「ううん。魔法は使っていないよ。」ケーが気になって仕方がない。気にし過ぎだよ、うん。
僕は、無理やりケーから視線を外すと「お茶を持ってくるよ。」と言って部屋から出てきた。ふぅ~、とため息を漏らす。
もうすぐワンダリング先生だってくるんだ。僕はしっかりしなくちゃ、と両手で頬をバシバシ叩いた。
帰った来た母さんに、お茶を淹れてもらうと、それを持ってケーの待つ部屋へ戻ったのだった。
物語の初めは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-01 ワンダリング先生との打ち合わせ]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-02 ケーとの話し合い]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-03 同じ日の夜、僕の家にて]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-04 打ち合わせとプラス宣戦布告]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-05 ワンダリング先生の渡してきた本]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-06 戦いの準備]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-07 闇協会の支部での戦い1]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-08 戦いその2]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-09 戦いの終わり、そして]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-10 調べてまわって]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-11 風変わりな依頼]
物語の続きは、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-12 新たな戦い]
物語の最後は、こちらになります。
[バーチャル学校vol4-13 最後の戦い、そして]
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