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Editer:snow Date:2025-11-01 03:23

2025年1月に発見された彗星(すいせい)、Lemmon彗星(C/2025 A6 (Lemmon)、本記事では「レモン彗星」と表記)が、2025年10月から11月にかけて見ごろを迎えます。
10月中旬以降は夕方の西の空に見えます。最も明るくなるのは10月下旬から11月上旬頃と予想され、そのときの明るさはおよそ3等から4等となることが期待されます。3等の明るさの彗星を肉眼で見るのは少々難しいのですが、よく晴れた空が澄んだ日に暗い場所で見た場合には、肉眼でぼんやりとした彗星の姿を観察できる可能性があります。また4等程であったとしても、双眼鏡を使えば観察が可能であると予想されます。位置や予想される明るさの情報を紹介します。

(C)国立天文台
レモン彗星は、2025年1月3日に発見された彗星です。発見当初は、さほど明るくならないものと予想されていましたが、8月中旬に急増光し、10月から11月にかけて肉眼で見えそうな程までに明るくなることが期待されるようになりました。
レモン彗星が近日点を通過する(太陽に最も接近する)のは11月8日13時頃(世界時。日本時では同日22時頃)で、このとき彗星は太陽から0.53天文単位(約7900万キロメートル)まで近づきます。この前後の時期で彗星活動(注1)はピークを迎えるものと予想されます。地球への最接近は10月21日1時頃(世界時。日本時では同日10時頃)で、この時の彗星と地球の距離は0.60天文単位(約8900万キロメートル)です。
これらを考慮すると、レモン彗星が最も見やすくなるのは10月下旬から11月上旬と予想され、この頃は夕方の西の低い空で彗星の観察が可能です。
暗い場所で空の澄んだ時に観察した場合には、肉眼でかすかに見えるかもしれません。
市街地では肉眼で見るのは難しそうですが、適切に設定したカメラで撮影することでぼんやりとした姿を写すことができそうです。
11月中旬以降は、彗星が太陽からも地球からも遠ざかっていき、徐々に暗くなっていきます。また彗星の地平高度も低くなり、観察しづらくなります。
彗星は、氷(水、一酸化炭素、二酸化炭素などが凍ったもの)とダスト(ちり)が混じった天体です。彗星が太陽に近づき、太陽の熱によって氷がガス(気体)になる(昇華する)ときに、ガス自体やダストが彗星から放出されます。このような一連の現象を彗星活動と言います。一般的に太陽に近づくほど彗星活動は活発になり、明るくなります。
レモン彗星は、星空の中を日々移動していくため、観察する日により位置が変わっていきます。また明るさも日々変化していきます(位置は東京の場合)。
10月下旬からは、レモン彗星は夕方の空にだけ見えるようになります。また、10月23日から11月2日までの期間は日の入り1時間後の地平高度が20度以上を保ち、低い空ではありますが観察好期を迎えます。地球最接近は10月21日で、以降、レモン彗星は地球から少しずつ遠ざかっていきますが、太陽へさらに近づいていくことで彗星自体の明るさは増します。このため、この期間に最も明るく観察できそうです。しかしながら、明るさはおよそ3等から4等程と予想され、この明るさでは低空にある彗星を肉眼で見るのは少々難しいかもしれません。
よく晴れた空の澄んだ日に暗い場所で観察した場合には、かすかにぼんやりとした彗星の姿が肉眼で見える可能性があります。肉眼で見えづらい場合には、双眼鏡や望遠鏡を使えば観察しやすくなるでしょう。双眼鏡で見えた後に改めて肉眼で探してみると、彗星が見えるようになることもあります。
なお、適切な設定をしたカメラでは、彗星の姿を撮影することができそうです。また、彗星の尾が伸びることも期待されます。尾の長さは予想しづらいのですが、伸びた場合には構図を工夫したり、尾が短い場合には望遠レンズを使ったりするなどして、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
レモン彗星は、2025年1月3日(日本時・世界時とも)にアメリカのアリゾナ州にあるレモン山天文台で発見されました。発見時の観測では小惑星状でしたが、発見後、他の観測者によって彗星状の外観が確認されたことにより、C/2025 A6の符号が付与され、Lemmon(レモン)彗星と命名されました。なお発見報告後に、発見以前の観測があったことも判明しています(2024年11月および12月)。
彗星は、細長い楕円軌道を描いて公転していて、1000年以上の公転周期が計算されています(長周期彗星に分類されます)。前回はおよそ1300年前に太陽に接近していたと推測され、また次回はおよそ1100年後に太陽に接近するものと予測されます。周期が異なるのは、木星など惑星に接近する際に、その引力の影響で公転軌道が変化することによります。さらに、このような周期の長い彗星の場合は、ガスやダストの放出が少々増えただけでも数年の周期のずれに繋がりますので、正確な年月を求めるのは困難です。
彗星の色には、おもに緑色のものと、おもに白色のものの2種類があります。レモン彗星の場合は、撮影された写真では緑色っぽく写っていますが、これは彗星に含まれる炭素を含む成分が分解した生成物が光っているものです。ただし彗星自体はあまり明るくはないため、双眼鏡や望遠鏡を通して見た場合には、鮮やかな緑色に見えるわけではなく、せいぜいほのかに緑がかって見える程度です。また写真の場合は、淡い光を蓄えることができますので、見た目以上に色鮮やかに写し出すことができます。ただし、設定や、撮影後の処理によって、色のバランス(ホワイトバランス)がずれてしまうこともありますので、正確な色かどうかは判断が難しい場合もあります。
今後、彗星が太陽に近づくにつれて、ダストがさらにたくさん放出されることも予想されます。この場合には、ダストが太陽光を反射して見える白っぽい色に変化していくことも考えられます。
最近、ニュースでも取り上げられているレモン彗星ですが、皆さんはご存知でしょうか?
レモン色の彗星ではないですよ。
発見場所からきた名前ですが、随分可愛らしい名前ですよね。
私も観たいところですが、なかなか観察に至っておりません。
これを逃すと、1000年以上後になるそうです。
ぜひ、発見したいところです。
皆さんは、レモン彗星を観ましたか?
それでは。
今日のひとこと:2025-11-01 -レモン彗星について-

2025年1月に発見された彗星(すいせい)、Lemmon彗星(C/2025 A6 (Lemmon)、本記事では「レモン彗星」と表記)が、2025年10月から11月にかけて見ごろを迎えます。
10月中旬以降は夕方の西の空に見えます。最も明るくなるのは10月下旬から11月上旬頃と予想され、そのときの明るさはおよそ3等から4等となることが期待されます。3等の明るさの彗星を肉眼で見るのは少々難しいのですが、よく晴れた空が澄んだ日に暗い場所で見た場合には、肉眼でぼんやりとした彗星の姿を観察できる可能性があります。また4等程であったとしても、双眼鏡を使えば観察が可能であると予想されます。位置や予想される明るさの情報を紹介します。

レモン彗星とは
レモン彗星は、2025年1月3日に発見された彗星です。発見当初は、さほど明るくならないものと予想されていましたが、8月中旬に急増光し、10月から11月にかけて肉眼で見えそうな程までに明るくなることが期待されるようになりました。
レモン彗星が近日点を通過する(太陽に最も接近する)のは11月8日13時頃(世界時。日本時では同日22時頃)で、このとき彗星は太陽から0.53天文単位(約7900万キロメートル)まで近づきます。この前後の時期で彗星活動(注1)はピークを迎えるものと予想されます。地球への最接近は10月21日1時頃(世界時。日本時では同日10時頃)で、この時の彗星と地球の距離は0.60天文単位(約8900万キロメートル)です。
これらを考慮すると、レモン彗星が最も見やすくなるのは10月下旬から11月上旬と予想され、この頃は夕方の西の低い空で彗星の観察が可能です。
暗い場所で空の澄んだ時に観察した場合には、肉眼でかすかに見えるかもしれません。
市街地では肉眼で見るのは難しそうですが、適切に設定したカメラで撮影することでぼんやりとした姿を写すことができそうです。
11月中旬以降は、彗星が太陽からも地球からも遠ざかっていき、徐々に暗くなっていきます。また彗星の地平高度も低くなり、観察しづらくなります。
彗星
彗星は、氷(水、一酸化炭素、二酸化炭素などが凍ったもの)とダスト(ちり)が混じった天体です。彗星が太陽に近づき、太陽の熱によって氷がガス(気体)になる(昇華する)ときに、ガス自体やダストが彗星から放出されます。このような一連の現象を彗星活動と言います。一般的に太陽に近づくほど彗星活動は活発になり、明るくなります。
レモン彗星の見える位置と明るさ
レモン彗星は、星空の中を日々移動していくため、観察する日により位置が変わっていきます。また明るさも日々変化していきます(位置は東京の場合)。
10月下旬からは、レモン彗星は夕方の空にだけ見えるようになります。また、10月23日から11月2日までの期間は日の入り1時間後の地平高度が20度以上を保ち、低い空ではありますが観察好期を迎えます。地球最接近は10月21日で、以降、レモン彗星は地球から少しずつ遠ざかっていきますが、太陽へさらに近づいていくことで彗星自体の明るさは増します。このため、この期間に最も明るく観察できそうです。しかしながら、明るさはおよそ3等から4等程と予想され、この明るさでは低空にある彗星を肉眼で見るのは少々難しいかもしれません。
よく晴れた空の澄んだ日に暗い場所で観察した場合には、かすかにぼんやりとした彗星の姿が肉眼で見える可能性があります。肉眼で見えづらい場合には、双眼鏡や望遠鏡を使えば観察しやすくなるでしょう。双眼鏡で見えた後に改めて肉眼で探してみると、彗星が見えるようになることもあります。
なお、適切な設定をしたカメラでは、彗星の姿を撮影することができそうです。また、彗星の尾が伸びることも期待されます。尾の長さは予想しづらいのですが、伸びた場合には構図を工夫したり、尾が短い場合には望遠レンズを使ったりするなどして、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
レモン彗星の基本情報
レモン彗星は、2025年1月3日(日本時・世界時とも)にアメリカのアリゾナ州にあるレモン山天文台で発見されました。発見時の観測では小惑星状でしたが、発見後、他の観測者によって彗星状の外観が確認されたことにより、C/2025 A6の符号が付与され、Lemmon(レモン)彗星と命名されました。なお発見報告後に、発見以前の観測があったことも判明しています(2024年11月および12月)。
彗星は、細長い楕円軌道を描いて公転していて、1000年以上の公転周期が計算されています(長周期彗星に分類されます)。前回はおよそ1300年前に太陽に接近していたと推測され、また次回はおよそ1100年後に太陽に接近するものと予測されます。周期が異なるのは、木星など惑星に接近する際に、その引力の影響で公転軌道が変化することによります。さらに、このような周期の長い彗星の場合は、ガスやダストの放出が少々増えただけでも数年の周期のずれに繋がりますので、正確な年月を求めるのは困難です。
レモン彗星の色について
彗星の色には、おもに緑色のものと、おもに白色のものの2種類があります。レモン彗星の場合は、撮影された写真では緑色っぽく写っていますが、これは彗星に含まれる炭素を含む成分が分解した生成物が光っているものです。ただし彗星自体はあまり明るくはないため、双眼鏡や望遠鏡を通して見た場合には、鮮やかな緑色に見えるわけではなく、せいぜいほのかに緑がかって見える程度です。また写真の場合は、淡い光を蓄えることができますので、見た目以上に色鮮やかに写し出すことができます。ただし、設定や、撮影後の処理によって、色のバランス(ホワイトバランス)がずれてしまうこともありますので、正確な色かどうかは判断が難しい場合もあります。
今後、彗星が太陽に近づくにつれて、ダストがさらにたくさん放出されることも予想されます。この場合には、ダストが太陽光を反射して見える白っぽい色に変化していくことも考えられます。
最近、ニュースでも取り上げられているレモン彗星ですが、皆さんはご存知でしょうか?
レモン色の彗星ではないですよ。
発見場所からきた名前ですが、随分可愛らしい名前ですよね。
私も観たいところですが、なかなか観察に至っておりません。
これを逃すと、1000年以上後になるそうです。
ぜひ、発見したいところです。
皆さんは、レモン彗星を観ましたか?
それでは。
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