詩、小説
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Editer:snow Date:2025-08-23 22:50

作 林柚希
放課後。
一番早く体育館に来て、準備体操を始める。
こんな気分を早く吹き飛ばしてウサを晴らすんだ。
そう思っていたのだが。
孝太郎が二番目にやって来て、
「よう、早かったな。」
「孝太郎、あ、私今日は…。」
幼馴染だけあって家も近いので、いつも一緒だが、今日は一人で帰りたかった。
「今日は、絶対一緒に帰れよ、約束だからな。」
「でも。」
「いいから、言いたいことがあるんだよ。」
「…。」
「返事は?」
「わかった。」
仕方なく、返事を返す。
何だろ?今更言いたいことなんて。
自分の気持ちに知ったのが、振られた後なんてさ…。
ま、いい。
ウサを晴らすべく基礎練習を始める。
後から二年生の後輩もやってきたのだが、一年生の後輩がやってこない。
「あの子たち、また遅刻かな。」
「あいつら、今日は休むってさ。」
「そうなんだ。」
そうだ。
告白するって言ってたっけ。
でも、孝太郎から結果なんて聞きたくない。
だけど、ウジウジもしていたくない。
模擬試合はいつもより、気迫が違うってなんだか驚かれた。
ふん!
私だって、このくらいできるんだ。
そう思って打ち込んでいたけれど、あっという間に、部活動の時間は終わってしまった。
後輩は気を使って、孝太郎と私に片付けるから先に帰っていいと言ってきた。
いつもなら、嬉しいんだけど…複雑だ。
帰り道。
孝太郎がぽつっと言ってきた。
「俺さ、一年生に告白されたんだ。」
やっぱり。
お昼にすれ違ったから、そうなんじゃないかと思ったんだ。
「そっか、それで、返事したの?」
「うん、別に好きなヤツがいるからって断った。」
え!?
ちょっと待って。
「あれ?後輩が好きじゃなかったの?」
「違うよ。」
「じゃ、誰なの、好きなヤツって?」
真っ直ぐ私を見て。
「お前だよ。」
え!?
「わ、私?」
「そうだよ、お前だよ。でもお前の好きなヤツ、たたきのめしてでも絶対諦めないからな!それが言いたかったんだ。じゃ、またな。」
「ちょっと待った!」
アセる私。
でも、でも。
「あのね、私も孝太郎の事が好きなんだよ。」
「へ!?そうなのか?」
「そ、そうだよ。」
「なんだよ、俺、ライバル宣言してカッコよく決めるゾとか意気込んでたんだぞ。」
ぷっ。
「なにソレ。」
「じゃ、相思相愛なんだ。」
「そうだな。」
「お前、ニブいだろ?俺お前の志望した高校に頑張って勉強して入ったんだぞ。俺、ギリギリだったからさ。」
「その頃からなの~?」
「そ、そうだよ!」
顔を真っ赤にして照れて下を見ている。
「そっか~。」
「お前はいつからなんだよ?」
「ナイショ。」
「ズルいな~。」
「ホントというとね、気づいたの、最近なんだ。」
「やっぱりな~、そんな事だと思ったんだよ。」
嬉しくなった私は、手を出して。
「孝太郎、これからも、よろしくね!」
握手のつもりだったのに、体を引き寄せられて、キスされた!
「こっ、孝太郎~!」
「へへっ。やたっ。じゃ~なっ。」
家へダッシュして逃げてったのだった。
物語の初めは、こちらになります。
バドミントン同好会 1 -不調からの始まりの物語-
物語の続きは、こちらになります。
バトミントン同好会 2 -廃部と入部と-
物語の続きは、こちらになります。
バドミントン同好会 3 -孝太郎と恋バナと-
物語の続きは、こちらになります。
バドミントン同好会 4 -成就と失恋と-
バドミントン同好会4 -成就と失恋と-

作 林柚希
放課後。
一番早く体育館に来て、準備体操を始める。
こんな気分を早く吹き飛ばしてウサを晴らすんだ。
そう思っていたのだが。
孝太郎が二番目にやって来て、
「よう、早かったな。」
「孝太郎、あ、私今日は…。」
幼馴染だけあって家も近いので、いつも一緒だが、今日は一人で帰りたかった。
「今日は、絶対一緒に帰れよ、約束だからな。」
「でも。」
「いいから、言いたいことがあるんだよ。」
「…。」
「返事は?」
「わかった。」
仕方なく、返事を返す。
何だろ?今更言いたいことなんて。
自分の気持ちに知ったのが、振られた後なんてさ…。
ま、いい。
ウサを晴らすべく基礎練習を始める。
後から二年生の後輩もやってきたのだが、一年生の後輩がやってこない。
「あの子たち、また遅刻かな。」
「あいつら、今日は休むってさ。」
「そうなんだ。」
そうだ。
告白するって言ってたっけ。
でも、孝太郎から結果なんて聞きたくない。
だけど、ウジウジもしていたくない。
模擬試合はいつもより、気迫が違うってなんだか驚かれた。
ふん!
私だって、このくらいできるんだ。
そう思って打ち込んでいたけれど、あっという間に、部活動の時間は終わってしまった。
後輩は気を使って、孝太郎と私に片付けるから先に帰っていいと言ってきた。
いつもなら、嬉しいんだけど…複雑だ。
帰り道。
孝太郎がぽつっと言ってきた。
「俺さ、一年生に告白されたんだ。」
やっぱり。
お昼にすれ違ったから、そうなんじゃないかと思ったんだ。
「そっか、それで、返事したの?」
「うん、別に好きなヤツがいるからって断った。」
え!?
ちょっと待って。
「あれ?後輩が好きじゃなかったの?」
「違うよ。」
「じゃ、誰なの、好きなヤツって?」
真っ直ぐ私を見て。
「お前だよ。」
え!?
「わ、私?」
「そうだよ、お前だよ。でもお前の好きなヤツ、たたきのめしてでも絶対諦めないからな!それが言いたかったんだ。じゃ、またな。」
「ちょっと待った!」
アセる私。
でも、でも。
「あのね、私も孝太郎の事が好きなんだよ。」
「へ!?そうなのか?」
「そ、そうだよ。」
「なんだよ、俺、ライバル宣言してカッコよく決めるゾとか意気込んでたんだぞ。」
ぷっ。
「なにソレ。」
「じゃ、相思相愛なんだ。」
「そうだな。」
「お前、ニブいだろ?俺お前の志望した高校に頑張って勉強して入ったんだぞ。俺、ギリギリだったからさ。」
「その頃からなの~?」
「そ、そうだよ!」
顔を真っ赤にして照れて下を見ている。
「そっか~。」
「お前はいつからなんだよ?」
「ナイショ。」
「ズルいな~。」
「ホントというとね、気づいたの、最近なんだ。」
「やっぱりな~、そんな事だと思ったんだよ。」
嬉しくなった私は、手を出して。
「孝太郎、これからも、よろしくね!」
握手のつもりだったのに、体を引き寄せられて、キスされた!
「こっ、孝太郎~!」
「へへっ。やたっ。じゃ~なっ。」
家へダッシュして逃げてったのだった。
物語の初めは、こちらになります。
バドミントン同好会 1 -不調からの始まりの物語-
物語の続きは、こちらになります。
バトミントン同好会 2 -廃部と入部と-
物語の続きは、こちらになります。
バドミントン同好会 3 -孝太郎と恋バナと-
物語の続きは、こちらになります。
バドミントン同好会 4 -成就と失恋と-
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